きのうひさしぶりに「三千坊山」に登った。
月野谷からの林道をMTBで上り、途中から登山道をMTBを杖代わりにして登った。
若い時は、駆け足でも登れたものだが今では息切れがひどく、山頂までは思った以上に時間がかかってしまった。
もう山頂の櫓が見えるころ、私の耳には確かに人のざわめきが聞こえた。
しかし、足を止めるとピタッとその人の声も止まってしまう…。
そういえば、いつだったか息を切らせて登ったら、そこに伏木から来た三人のグループがいたっけ。
「みっちゃん」と言う人が、ニコニコ顔してブランデーをくれた。
そして横にいた人は夫婦で、名前は山にふさわしい性名の人だった。
パラグライダーをやっていた時に事故に遭い、彼女が半身不随のような身体になってしまい献身的な看護のあと結婚したという夫婦だった。
それが、元気そうで頑丈な体で酒も強かったHさんだったが何と、ある日、大量の出血とともに急死してしまったのだった。
若いころの胃の手術の後遺症とかのことだった。
息を切らしながら坂道を登っているとき、ふとそんな三人のことを想い出したのかもしれない。
山頂に着くと、やっぱり誰もいなかった。
この山には想い出があり過ぎる…。