北風小僧が、今日もお出ましだ。
きょうこそ暖かいのかと思ったのに…、小矢部川を下って行くとだんだん身体が冷えてきた。
途中の休憩所で一服していると、ご婦人がお茶のペットボトルを片手にやって来られた。
「こんにちは、いつまでも寒いですね!」
そう声をかけると意外と気さくに話をしてこられた。
話題の中で、以前この場所であった人Nさんのことを話した。
「よく、此処で会っていろんな話をしたりしたけど、亡くなられたと聞いてさみしい思いをしているんです」
「それ、うちの主人です!」
まさかだった。奥さんだったとは…。
世の中、狭いものだ…。
もう10年近くも経つとおっしゃる、ついこの前のような気がしたのだが…。
「そうそう、私の同級生のO君も、よくここで会ったなぁ…」
「よく自転車で来ておられた方?」
「そう、ちょっと前に亡くなってしまいましたよ!」
「えぇ、どおりで最近、お顔を見ないと思ったわ…」
ご婦人によれば、最近見なくなった人が数人いると言われる。
いつのまにやら、きのうまで元気だった人が姿を見せなくなる、今日この頃…。
さみしい限りだ。
「お互いに元気でいましょう、また会いましょうね!」
そう言って別れたのだが、初めて会う人なのになんだか姉にでもあったような感じだった。
そして、きれいな人だった。さすがNさんの選んだ奥さんだった。
そんなわけで雨晴に着いたのは予定を30分以上も遅れての「とうちゃこ」だった。
きょうは、昨日肉を食べ過ぎたので、あっさりと「ごはん」だけ!
炊き立てのごはんには、これ!
とってもおいしかったのだった。