9:20頃、まだまだ、たくさんの人で賑わっている戸出の七夕まつりの夜店。
Y社長から電話があって、F君と三人で夜店に出かける。
この梅雨時期だというのに、うまいこと雨がふっていなく、夜店は大繁盛している。
とにかく地元なので歩けば、だいたい知った人に顔を合わせる。
「きょうも夜店に出てきたがけ?」
そう言われてしまえば、隠しようがないが、とにかく祭りが大好き!人混みが大好き!
「岩魚」と「鮎」を焼いている露店があり、長い列をなしている。
そういえば去年も、ここで「岩魚」を買ったけ。
あまりにも列が長いので、あきらめようかと社長は「からあげ」を買ったのだがF君は、どうしても魚を所望らしく列に黙って付いていた。
「からあげ」、油がしつこく嫌気がさす。
ビールを呑みながら列についているF君のほうを見ると、さっきより獲物に近くなっている。
そろそろやね!とY社長を顔を見合わせ、「あんたはイワナけ?」と注文を確かめる。
F君が注文をしようとしていたので横から割り込み「鮎1匹、岩魚2匹ね!」。
戻って、またビールを呑みながら、今か、今かと待っていたが意外とそれからも時間がかかった。
まったく、この焼き魚っていうのは手間も時間がかかりすぎて「歩留まり」の悪い食種だと思った。
やがてF君が来たが、なんと期待の鮎は煮干しみたいなのが二匹。
そういえば、ちょうど知り合いの夫婦が食べ終わったところだったのだが「鮎は小さすぎてダメ!岩魚にせられぇ!」と言っていた。
鮎が¥300、岩魚が¥500.
私が鮎を食べたのだが、さっぱりだった。
F君は「岩魚はおいしい!」と言っていた。
Y社長は「からあげ」で気持ち悪くなったのか黙って食べていた。
聞けば、きょうは体調がよくなく午前中は寝ていたとのことだった。
熊本でのテント暮らしでは「喘息」の症状も出ず、絶好調だったというから、この人はもっと自然の中で暮らさねばならないのかもしれない。
体重が4キロも減ったと言って、お腹を見せるが…、まだまだ立派な太鼓腹だ。
飲み食いが終わり、駅方面に向かい清都さんの「戸出ジェラート」に行く。
若い人でいっぱいだった。
¥350のシングルを注文しようとレジにいたら社長が¥100しか違わんがならダブルのほうがええわ!とぬかす。
あわてて、不足分の小銭を探す羽目になる。
さて、どんなのにする?と聞いても食べたことのない二人、いや私もそうなのだが何を注文していいのやら…。
とりあえず私は抹茶とソフト、あとの二人は女の子に何かいろいろ聞いて頼んでいた。
列のあとにいた人はたぶん、こんなジジどもにイライラしていたことだろう。
店内が混んでいるので外にでて食べる。
普段は人の気配もしない戸出駅なのに、きょうはひっきりなしに車が行き交いして人もたくさんいて賑やかだった。
歩道の縁石に腰かけながら、少年のように口の周りをアイスでべたべたにしながら
「おいしい!」
ビールも呑んだし、魚も食べたし、肉も食べたし…、さぁ、帰ろう。
「風月」の前に行くと「おわら節」を歌っている女のひとがいた。
Y社長、「こんないいところあったがや!」
私「だから、最初から風月に行こう!」って行ってたやろう。
社長はワンマンなところがあるから人のことを聞かないのが欠点。
自分の思ったようにことを進めてしまう。
「風月」の納涼大会も終わりの時間だった。
「来年は、ここでじっくり食事とお酒にしようね!」
「角幸」の魚屋さんのところではビルの壁に大型プロジェクターを使って映像と音楽を流していた。
ちょうど「長岡の花火」の模様を流していたので、じっくり見入ってしまった。
薄暗い、夜店の雰囲気と壁に写し出される「花火」がマッチして、いい感じだった。
商工会館の前通りは9時をとっくに過ぎてしまっているというのに、相変わらずの人混みだった。
子供たちもまだ遊んでいる。
「補導するぞ!」
冗談を言いながらも、非行状からはよくないことだと思った。
大人の久々の夜遊びも、これまで…。
ノンアルコールビールを呑んだY社長の車で家に送ってもらい、
「じゃぁ、またね!今度はバーベーキュしよう!」
また青年時代に戻って、「なつかしのキャンプ」を、みんなでやりたいと思うのだった。