映画を見ていると酒の場ではどれも徳利で燗して呑んでいる。
そんなシーンを見ていると呑兵衛にはたまらない…。
いつもは晩酌はコップ酒でやっているのだが、きょうは面倒だが徳利を出して熱燗としてみた。
晩酌をやるようになったのは25歳頃から。
この地に家を建てたら町から少し離れてしまったせいもあるのか、いつも来ていた友達がこなくなってしまった。
以前は駅裏だったのですぐにでも繁華街に出て行き、毎晩のように飲み歩いていた。
この地域では居酒屋らしきものも少なく、また賑やかさがなくおもしろくもないので必然的に外に出ず、家で呑むようになったのだった。
最初はしっかりと徳利で呑んでいて、どこかに旅行など行ってでも珍しい徳利を買うのが楽しみだった。
いつからかなぁ?コップ酒は。
確か、高岡の駅裏の居酒屋で国鉄職員らしき人が「しめ鯖」をコップ酒でおいしそうに呑んでいたのが横で見ていて、たまらなくおいしそうに思ったことがある。
それと酒屋にアルバイトに行っていたころ、決まって5時になると職人風の人が100円硬貨を出してコップ酒を呑む。
本来は酒を出してはいけないのだと思うが、どこの酒屋でも小さなカウンターをこしらえ、簡単なおつまみも用意していた。
一升瓶をもってコップに酒を注ぐと、かの職人は「あんちゃん、どっとこぼさんかい!」と私を睨みつけるように言う。
そしてコップの下には小皿があって、あふれた酒を口をつけて吸うようにしておいしそうに呑むのだった。
わずか5分もかからなかったと思うが、呑んだ後は機嫌よく、自転車に乗って帰って行った。
まだ日本酒の味なんか知らない時だったから、そんなにおいしいものなのかなぁ?と思った。
きょうは久しぶりに燗して呑んだが安い酒とは思えないおいしい酒だった。
中身も1.5合くらい入ってちょうどだ。
あすもこれでやろう!