思い出したかのようにクラシック音楽に聴きいっている。
何度も何度も聴き返しているのはベートーベンのピアノ協奏曲5番「皇帝」。
この曲が、こんな素晴らしいものだとは今更に知った。
今回は二人の対照的なピアニストの演奏を聴き比べ。
この人「エレーヌ・グリモー」が何とも言えない魅力的だ。
何でも狼を暮らしていたことがあると言う「狼おんな」!
ある時、野生の狼を連れたベトナム帰りの男の人と遭遇。
それがなんと狼と通じ合いものがあったとかで、ピアニストとして大事な手を、噛まれる恐れもあるのに差だし狼を撫でた。
また狼も寝転がってお腹を見せて屈したとか。
それ以来、狼に魅せられ保護活動をしているとのこと。
そんな彼女のピアノ演奏は女性でありながら何か強烈な響きを感じる。
合間に指揮者に笑顔を見せるのが女性らしく可愛い。
もう一方は新春のウインハーモニー演奏会でお馴染みの「ダニエル・バレンボイム」。
どちらもユダヤ系の人だ。
この人の指揮は何度も見ているが、ピアニストとして見るのは初めてで驚いた。
もともとピアニストだとのことでピアノを弾きながらの指揮は男らしく勇々として感動的だ。
どちらも素晴らしいので優劣はつけられない。
飽きもせず何度も何度も聴く。(きのうは小澤征爾指揮のチャイコフスキー「悲愴」を夜中の2時ころまで聴いた)
途中に息抜きのため、出かける。
わずか離れたところに旅愁を感じる風景に感動。
帰りは向かい風になったが、ずっと私の頭には「皇帝」が奏でていて疲れは感じなかったのだった。