用事で町の外れまで自転車で行った帰り、「おとぎの森」に寄った。
ベンチに腰掛け缶ビールならぬ、缶ジュースを飲んでいると、乳母車を押した若い、お母さんが通った。
乳母車の赤ちゃんは女の子だった。
「可愛いなぁ」
そう思って眺めていると、お母さんが赤ちゃんを抱っこして、こっちにやってくる。
「スペシャライズですね!」
そう言って私のMTBに近づいてきた。
どうやら、その人もスペシャライズのロードを持っているようだ。
こんな若い人から、声をかけられるのは珍しく、少し戸惑ってしまう。
でも話題が自転車のことなので意外と話が進み、初対面とは思わないような親しみで会話が弾んだ。
昨年、結婚した息子夫婦にも、そろそろ、こんな可愛い赤ちゃんが期待したいところなので、何かお嫁さんとダブって見えてくる。
つい「旦那さんは、やさしいけ?」と聞いてしまう。
愛知から来られたとのことで、まだまだこの土地のことには詳しくないようだった。
しかし、まさか、こんな初老の男に声をかけてくるとは…。
そんなところが、やっぱり地元の人ではない、他県の人のあか抜けた明るい性格からだろうか。
とっても楽しいひと時をすごさせてもらったのだった。