ほんとうに、このごろ日が進むのが早い!
暑い暑いと言っていた夏も過ぎ、秋の気配が濃くなってきた。
孫の夏休みもあとわずか。
「じいちゃん、この日なにしてた?」
どうやら日記の書き込みが終わってないみたい。
思い起こせば自分もそうだったなぁ…。
日記をまとめて書き込んで、きょうあたしは絵の作成の為に古城公園に行ってたっけ。
それも途中でやめて友達と遊びほうけてしまってた。
工作の宿題が一番、頭を悩ませた。
母に泣きついたら、ガラス瓶を使って人形をこしらえてくれた。
どうみても母親が助けたって感じで、嫌かったが代わりができないので仕方なく学校に持っていったら、案の定、女の子たちに笑われてしまって恥ずかしい思いをした。
明治生まれの父親は間違ってもそんな宿題の手伝いなんかはしてくれる人ではなかった。
そもそも面と向かって会話することさえもない厳格で恐い人だった。
夕食は子供たちが先にすませてから仕事を終えた父が殿様のような感じで母を横に置いて酒を呑む。
そして気に食わなかったら、御膳をひっくり返す…。
見事なものだった!
昔の男は、なんであんなに偉そうにできたのだろう?
つくづく、この頃の自分の不甲斐なさに情けなく思う。