もうすぐ母の命日、そして私の誕生日でもある。
還暦を迎えた日に逝った母、もうあれから11年か…。
探すと母と一緒の貴重な写真を見つけた。
色を付けてみた…。
近所の人と一緒に撮った写真。
しっかりとその人たちの名前も覚えている。
「箱屋のおっかちゃん」そして「五郎ちゃんのおっかちゃん」
昭和の28年頃だろうか、私が三歳で母が四十歳だろうか…。
はっきりしないが、この頃はカメラを持った人があっちこっち周っていて写真を撮って商いをしていたらしい。
今みたいにカメラなど普通の人は持っていない頃だから記念に撮ってもらったのだろう。
母が他の人よりも汚れた着物を着ている。
鋳物屋だから働きづめだった。
可哀そうに思って色を塗り替えようかと思ったが、やっぱり母にはこの方が似合いそうだ。
切り抜いて背景も替えてみた。
いい感じだ。
この背景は南砺市の高堀地区にある、お寺と神社が向き合っている神聖な所だ。
なんかタイムスリップしそうだなぁ…。
元気な頃の母の姿を久しぶりに見て、いつのまにやら目に涙が…。
とっても懐かしく、そして何故か悲しくってならない…。
とっても朗らかな人だった。
ちよっとしたことで笑って、それが止まらず父に叱られても笑い続けて最後は周りの人達も一緒に笑いに誘ってしまう人だった。
そんな性格は私にもしっかり引き継いでいるような気がする。
きょうはそんな母の夢を見ることができるだろうか…。