孫がまだ小学生の頃(今は成人)東京に行ったことがあるが、あの頃は東京行き特急電車は賑やかだった。
特に帰路の電車内は賑やかというよりも騒音だった。
富山弁丸出し、いや高岡弁かな。
同胞として何だか恥ずかしい思いがしたものだ。
それが新幹線になってどうだろう。
北陸新幹線開通以来、けっこう乗っているが今まで過去のような富山弁丸出しの騒々しい人たちには遭ったことがない。
たまたま運がよかったのだろうか。
だんだんと「都会人」になって上品ぶっているのかも。
乗っている時間も短くなったので騒ぐ暇もなくなったのかも。
とにかく揺れも少なく、静かな新幹線だ。
ところが今回は微妙な音に悩まされてしまった。
大きな音ではないのだが「カチカチ」と連続な機械音が耳に入ってくるのだった。
揺れの音かと思ったがそうではない。
あたりを見回すとPCを操作している人が数人。
キーを叩く音かと思ったが、手を休めているときも鳴っている。
他にゲームでもしている人がいるのかと思ったがそうでもない。
そのうちに、一人の人がPCに小型のハードディスクを付けているのに気が付いた。
そうなんだ!
あの連続音はハードディスクが動いている音だったのだ。
列車内でPCを使うのは今では、当たり前の世の中。
ただしキーを叩く音などには周りの人に迷惑をかけないように…とは注意書きはある。
ハードディスクまでは配慮がなかったみたいだ。
東京から高岡まで、ずっとその人は手を休めることなくPCを操作していたので、こちらもずっとその音が気になってしょうがなかった。
もしすぐ横の席だったらと思うとぞっとする。
小さな音でも、こんな器械音は耳障りだ。
まだ年寄の富山弁の方が楽しく思う。
しかし列車の中でもPCを放せない人達は、なんと不幸な人たちだろう。
4日間、PCを触らず、また触ろうともしなかった自分は少し人間が成長したように思えた。
少しづつ「PCばなれ」していこうと思っているのだが…。
ゲストルームにあった大きなルイヴィトンの旅行カバン。
何がはいっているのかと興味が湧き、そっと開けて見た…。
何もなかったが、素晴らしいカバンだ。
どんな人が、いつ頃に使っていたのだろう…。