まさか降るとは思っていなかったのだった…。
大した雨でもないと思って走っていたのだが、もうダメだった。
ちょうどいい所だったので駆け込む。
遠足に来ていた児童達も、あわてて避難していた。
自動販売機でコーヒーでも飲もうかと思ったら、あいにく小銭がなかった。
ちょうど懐かし井戸ポンプがあったので、それを操って水を飲む。
同じく「雨宿り」をしていた女の人がいて、
「きのうは出なかったのですよ!冷たくっておいしいです!」
またまた「おとぎの森」での「出逢い」の始まりだった。
仕事の合間に、ここに来て「息抜き」しているとのこと。
あまり話しかけて「変なおじさん」に思われても困ると思いながらも、ついつい口が先に出てしまい、話しが弾んでしまった。
もうちょっと若い頃なら、こんな出逢いから恋が始まって毎日が楽しくなるのだろうなぁ…。
明日も逢えないかと、毎日、同じ場所、同じ時間に行ったりして…。
雨が小雨になり彼女も仕事の再開だと立ち上がったので飛び出したが、雨はまだ肌に感じるほどだった。
やっぱり「梅雨」の始まりだ。