もう三月になってしまった…。
それなのに、また雪が降っている。
またまたどこにも出かけず家に籠ることとなってしまった。
寝ているときから脳裏に何故か流れてくる旋律が気にかかってならなかった。
起きても、その曲を忘れないように、必死に繰り返して記憶に残す。
「こんな旋律は何の曲でしょう?」
そう言って口ずさんで質問に答えてくれるところはないものだろうかと思うくらいに、ずっと気にかかって頭がおかしくなりそうだ。
午後、やっとその曲名を思いだした。
映画「劔岳 点の記」のBGMに使われたヘンデルの「サラバンド」だった。
仮住まいしていた時にMDコーダーでいつも聞いていた曲だった。
きょう二階に行って、そのMDコーダーを見て、やっと反射的に思い出したのだった。
残念ながらMDは故障してしまって聞けなくなっている。
ユーチューブで探すと出てきた。
この映画の他に「バリーリンドン」と言うイギリス映画にも使われていることを知った。
スタンリー・キューブリック監督が、18世紀のヨーロッパを舞台に撮り上げた1975年のイギリスの映画だが、ちょっと見ていると大変に興味がわいてきた。
あの太鼓と横笛の音と共に横一列に並んで敵に向っていく当時の戦いの兵の姿に唖然となるのだった。
迎え撃つ兵たちも、迫ってくる隊列に怯えながらも、ただ必死に隊列を組む。
あまりのも人の命が、はかなすぎる…。
こんな戦いを繰り返して平和になったかと思えば未だに同じようなことを繰り返しているので人間のおろかさをつくづく感じてしまうのだった。
音楽は昔も今も変わらず、人の心を癒してくれるのが救いだ。