区長さんが相談したいことがあると言う。
何のことかと思ったら、祝儀でいただいたお酒のことだった。
区長経験者でもある私に、余った酒は、どうしておられたかと聞く。
先日の新年会も終わり、どうやら酒が余っているようだ。
私の場合は自分が呑べえいなのでビールに替えたり、買い取ったり、役員の終了時期には各班長さんにわけたりしていた。
聞けば区長さんは、やっぱりお酒は一滴も呑めないとのこと。(越乃寒梅を燗してポットに入れた時からそう思っていた)
班長さんたちも全く呑めない人ばっかりだと言う。
「誰か、買い取ってくれる人いないかね?」
そう、新年会で一番、酒を呑んでいたのが私なので白羽の矢が当たったようだ。
最近の若い人は日本酒を呑む人が少ない。
年寄りは身体を壊していて昔ほどに呑めない。
私が最初の区長をしていたころは、まだ酒を呑む行事も多く、みんな血気盛んだったので逆に酒が不足していたものだったが…。、
「わかった!家には酒がいっぱいあるけどまとめて買おう!」
「ありがとうございます!助かりました!」
そう言って、しばらくすると酒を持ってこられた。
何のことはない、私が秋の祭礼に祝儀として出した酒もあるではないか。
まさか自分の酒を買い戻すことになるとは…。
家の新築祝いの酒がさくさんあるが、呑んべいはどれだけあっても不自由はしないだろう。
妻は「料理酒」として使うと、とんでもないことを言う。
しかし、これから何かあっても祝儀の酒って、ひょっとしたら厄介なものなのかも。
缶ビールあたりはまだ需要があるが、どうも日本酒は好まれない。
酒券という手もあるが、出す側から見ると何か見栄えがないし…。
せっかく町内のみなさんに呑んでもらおうとの志で出された物なのに、おかしな話だ。