朝早くから歯医者に行く。
ここの歯医者さんは、とっても良心的で信頼できる。
会社の近くなので利用していたのだが、仕事を辞めたあとでも地元の歯医者に行く気にはなれず、妻もいっしょに連れて行く。
あっさりと二人とも、2回目の今日で終わってしまった。
金額も大したことなく、ホッとする。
終わったあとは、シューズ店へ。
前もって注文してあったウオーキングシューズを取り行ったのだが、ついでに長靴と履き物も購入。
シルバー会員の割引が効いて、すべて10パーセント引き。
歳をとった甲斐があったと言うものか。ありがたや…。
帰ってきてから、きょうこそ引っ越し作業を完了しようと決めて、いっしょうけんめいに作業する。
とりあえず車庫に詰めこんで何とか終了する。
大家さんにも確認してもらい、ホッとする。
新しい家が、物であふれてしまい、この借家だった家が、すっきりしてとても気持ちがいい。
この家には、すっかり愛着が湧いてしまった。
以前の自分の家のことは、すっかり忘れてしまうくらいに、この家のほうが記憶に残っている。
「ありがとう!」
誰もいなくなった家は、とっても寂しがっているようだった。
家も建ってしまい、息子の結婚式も終わってしまい、歯医者も終わってしまい、車庫の塗装も終わってしまい、引っ越しも終わってしまい…。
何もかも終わってしまい、また平凡な毎日が待っている。
つまらないようだが、この平凡なのが一番の幸せだと思っている。