きょうも朝から車庫の塗装作業に職人さんが来る。
どこにも出かけられないので引っ越し荷物を運んだりする。
もうこの頃になると、こんなゴミみたいな物を見るのもイヤになってくる。
せっかくきれいで広かった新しい家が、だんだんと前の家のようになっていくことに焦りを感じる。
やっぱり、もう一度思い切って処理しなければならないだろう…。
午後より、そんな悩みから逃げ出すように吹奏楽コンサートに出かける。
昨年はすごい雪だった。
何とか雨も降らないだろうと思い、自転車で行く事にする。
それもママチャリで、
義母が乗っていたママチャリなのだが、実にサドルのクッションもよく三段ギアーで快調だ。
例年、この日は砺波工業高校吹奏楽部の定期演奏会なのだが、どういう訳か会場に行くと「なんと!吹奏楽団」の定期演奏会だった。
以前からその名は聴いていたのだが、聴くのは初めて。
2時開演に際して代表の挨拶、そして指揮者の挨拶が長々と始まる。
いつ楽団員が出て来るのかと待っているのだが、なかなか出て来ない。
ひょっとして何かトラブルがあって出てこれないのかとまで思うほど空白時間が長かった。
やがてブザーが鳴って2時10分にようやく団員が出てきた。
おもむろに音合わせが始まる。
これでこのコンサートの流れの先が見えてきた。
どこかの交響楽団、フイルハーモニー楽団の演奏会みたいだった。
一曲終わるごとに指揮者が舞台から下がる。
おまけに、またまた音合わせ。
もはや吹奏楽を楽しむ雰囲気ではなくなってしまった。
完全にクラシックコンサート。
初めからそうと分かっておれば文句はないのだが、少しがっかりだった。
演奏は完璧で素晴らしいものなのだが私は何故か満足しなかった。
曲も難しすぎて興味のないレパートリー。
くだけることが一切なく、最後まで紳士的なコンサートで拍手が鳴りやまなかったのだった。
コンサートが終わったのが4時を少し回ったところ。
外に出ると心配した雨も降っておらず、まだ明るく、ホッとしてペダルを漕いで家路と急いだのだった。